病理診断科

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スタッフ紹介

<患者さんへのメッセージ>

患者の皆さまから採取した胃腸、子宮、皮膚などの臓器の肉眼的診断をしたり、それらの組織や細胞を顕微鏡で観察して 病理組織学的に診断したりしています(組織学的診断)。また、甲状腺、乳腺、尿や婦人科検診での細胞診断も致します。 そのうえ、治療方針や治療効果の判定を行い、癌の早期発見もしています。このように、病理診断科のある病院では質の高い医療を提供できます。


役職・氏名 出身大学 卒年 資格 専門分野
病理診断センター長
浅野 重之
福島県立医科大学 昭和49年 死体解剖資格認定、日本病理学会専門医、日本臨床細胞学会専門医、日本医師会認定産業医 人体(外科)病理、血液病理、反応性リンパ節炎、感染症(野兎病)の病理
その他
項目 内容
主な所属学会 日本病理学会、日本臨床細胞学会、日本リンパ網内系学会、日本臨床分子形態学会
著書 基礎からわかる病理学(ナツメ社)2011年発行(2014年第3刷発行)
最近掲載の論文 ①Virchows Archiv (2012), 460; 651-658,
②J Clin Exp Hematopathology (2012), 52; 1-16,
③J Clin Microbiol (2012) 50; 1810-1812.
④Virchows Arch (2014), 464; 95-103

認定病理医(医学博士;細胞診指導医)(1人)と専門知識を有する 臨床検査技師(7人)が担当し、定期的に獨協医大病理、筑波大(医)病理、福島医大病理や福島労災病院病理との連携を取りつつ 研鑽しています。

特徴

  • 治療方針:『病理診断』により決定されることを常に念頭におき、 高精度の診断を提供出来るよう心掛けています。
  • 研修医コース:6週間の病理研修コースが用意されています。既に9人が研修を経験しています。
  • 臨床-病理症例検討会(CPC):病理解剖例を用いて研修医・担当医・病理医が中心となり行っています。すでに、103回目を終え、当院発行の「共立医報」に掲載してあります。
  • 研究テーマ:主たる研究テーマは「リンパ節疾患」ですが、その他、本院で経験した多くの症例につき臨床病理学的に研究をし、学会及び論文発表をしています。

症例数・治療・成績

主な業務には、①術中迅速診断、②胃ー大腸内視鏡および手術標本を検索する 組織診、③婦人科検体や痰、尿、腔水などの細胞診と、④剖検などがあります。
以下、過去10年間の業績を示します。

年(平成) 生検・手術例数 迅速組織診数 解剖数 ブロック数 細胞診数 CPC数
2005(H.17) 5,640 156 21 14,477 6,602 4
2006(H.18) 5,372 189 26 16,805 6,558 7
2007(H.19) 4,954 205 19 16,075 6,753 4
2008(H.20) 4,796 196 14 15,357 6,446 4
2009(H.21) 4,815 189 16 15,803 6,012 10
2010(H.22) 4,260 111 17 12,727 5,908 11
2011(H.23) 3,738 116 14 11,597 5,748 6
2012(H.24) 4,302 102 14 12,323 5,969 7
2013(H.25) 4,374 112 11 11,579 5,904 5
2014(H.26) 4,281 107 12 12,452 5,985 9
                            

研修医の来訪を歓迎します。

初期研修医の病理科研修項目(例)
A.日常業務
[1] 月単位
  • 月ミーティング(第一水曜日 15:30~)
  • マクロスライドカンファランス、抄読会(最終木曜日 15:30~)
  • CPC準備、各種研究会-学会準備 etc.
[2] 週単位
 (細胞診検閲(10:00~),カセット詰(10:30~),外科合同切り出し(13:15~),
 迅速診断は随時;剖検=随時.
 1). 月=細胞診検閲(10:00~),カセット詰(10:30~),
 2). 火=細胞診検閲(10:00~),カセット詰(10:30~), 外科合同切り出し(13:15~) 
 3). 水=細胞診検閲(10:00~),カセット詰(10:30~),
 4). 木=細胞診検閲(10:00~),カセット詰(10:30~), 外科合同切り出し(13:15~)
 5). 金=細胞診検閲(10:00~),カセット詰(10:30~),

『病理診断(びょうりしんだん)ってなあに?』(病理診断科廊下に掲示)

患者さんから採取した病理検体*(細胞、組織、臓器)を顕微鏡で詳しくみて癌かそうでないかの診断をします。

また、病気の広がり、治療方針や治療効果の判定もします。
さらに病気の予防、早期発見にも貢献しています。
「病理科」のある病院では、特に質の高い医療を提供しているといえます。
*検体とは、病変の一部をつまみとった組織の一部をいいます。

[病理のお仕事]

  1. 生検、手術例の病理診断
  2. 手術中の迅速診断
  3. 細胞診断
  4. 病理解剖
  5. 臨床―病理症例検討会(CPC)
『病理診断はどのように行うの?』
  1. 患者さんから検体を採取します。
  2. 採取された検体が、病理科に運ばれてきます。
  3. 病理標本を作製します。
  4. 顕微鏡で診断します。
  5. 主治医に診断書を提出します。
  6. 主治医が患者さんに病気の状態を説明します。
『病理組織が診断されるまで』
  1. 検体受付
  2. 切り出し
  3. 包理
  4. 薄切
  5. 染色
  6. 診断
  7. 報告
その他のお仕事

[生検]

  1. 胃などの消化管から得られた小さな検体(2~3㎜)や、局所麻酔で皮膚や体表面に近い部位から切除された比較的大きな検体などが対象です。
  2. 主として患者さんの疾患の確定診断のために用い、その結果から治療方針が決定されます。

[手術]

  1. 麻酔下で全部摘出あるいは部分切除した肺、胃、消化管、腎、至急などが病理診断の対象となります。
  2. 疾患の広がりや進行度を検索、病期を決定、予後を推測し、追加の治療が必要かの判断に不可欠な情報を、主治医などに提供します。

[迅速診断]

  1. 手術中の組織を急速に凍らせて、「クリオスタット」という特別な装置で薄く切り、染色してから診断します。
  2. 外科医側に、手術方針や手術範囲などの決定に必要な情報を即時に提供します。縮小手術を選択されることが多いので、手術中の迅速診断は重要な役割を担っています。
生検、手術、検体の種類
操  作臓  器
試験切除、掻爬(そうは) 皮膚、リンパ説、軟部・骨、筋肉・神経乳腺、子宮頸部・内膜、子宮内容
内視鏡 消化管(食道、胃、十二指腸、大腸)、気管
腹腔鏡 肝、腹腔、骨盤臓器
胸腔鏡 肺、縦隔組織
CT、エコー、針生検、生検 軟部、乳腺、縦隔、心筋、肝、腎、前立腺

[細胞診]

  1. 肺癌では痰(たん)に、膀胱(ぼうこう)癌では尿の中に癌細胞が混じることがあります。このため、尿・喀痰に混じって排出される細胞(剥離細胞診)や針ブラシなどを用いて病巣部から採取した細胞(穿刺細胞診)などを対象に診断をします。
  2. 顕微鏡で観察して、癌細胞かそうでないかの判断をします。
細胞診の種類
操  作臓  器
剥離 膣壁、子宮頚管擦過、子宮内膜吸引、
喀痰、気管枝擦過、気管支肺胞洗浄液
尿、胆管ドレナージ、乳腺分泌物
体腔液(胸水、腹水、心嚢液)
穿刺吸引 甲状腺、乳腺など

[病理解剖]

ご遺族の承諾のもとに、患者さんのご遺体を解剖させていただくのが病理解剖です。
生前の診断の再確認、病気の進行度、治療の効果、さらに死因は何であったかなどを判断します。
病理解剖の結果が蓄積されることにより、医学の進歩や医療の質の向上に大きく貢献することが期待されています。